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今年デビュー12年目を迎えた「TSUKEMEN」は、今やアジアや欧米でもコンサートを開催し40万人以上の観客を動員するWヴァイオリンとピアノの人気ユニット。最新アルバムは、クラシックの“時短”アレンジ・カバー!TSUKEMENならではの音作りで彼ららしい世界観を創出しました。さらに今回は“絆”をテーマに、世界中を音楽で人と人をつなぐようなコンサートになるようです。コンサートが間近に迫った中、3人に今の心境やコンサートにかける思いをききました。
コロナ禍でこれまで経験したことのないような自粛生活を強いられた時間を、皆さんはどのように過ごされていましたか?
TAIRIK:ツアーが続々キャンセルになり、準備に気持ちが入りませんでした。いかにステージでお客さんからパワーをもらっていたかを思い知りました。音楽家という行動時間がとても不規則な仕事をしてきましたが、この自粛期間中は人生で1番規則正しい生活をしたように思います。魚をさばけるようになったのが人としての1番の収穫です。
6月からオンラインライブも始まってたくさんの方に観ていただいていますが、手応えはいかがですか?
SUGURU:大前提として生で体験するライブに勝るものは絶対にないと思います。しかし考え方を少し変えると、視聴者全員が最前列から至近距離で観ているかのような環境で視聴出来ることや、生のライブではお見せする事のできない角度から観ることができるはメリットだと思います。例えばTSUKEMENの場合はピアノの左斜め後ろ、肩越しからのアングルだと演奏の手元が全員にしっかり見せられます。そして何よりこれは絶対にやって良かったと思った点は、様々な事情で会場に来ることのできないファンの方々にも音楽をお届けできることです。
今年はベートーヴェンの生誕250周年ですが、〈DANCE!ベートーヴェン・ シンフォニー〉などが詰まった最新作『JITAN CLASSIC』はとても素敵なアルバムですね。今回のコンセプトである「クラシックを“時短”する」という発想についてお聞かせください。
KENTA:僕たちはデビュー当時からジャンルにこだわらずに様々な曲をカバーしたり、オリジナル曲も演奏してきました。そのなかでこれまでもクラシックを短くアレンジした楽曲は弾いてきましたが、今年はより自分たちのルーツである、クラシックに注目してCD製作にとりかかりました。クラシック音楽には敷居が高いと感じたり、一曲が長いという印象を持つ方も多いと思います。そこで交響曲のような大曲を思い切って時短したり、楽曲と楽曲を組み合わせて新しい楽しみ方を提示したり僕たちにしかできないアプローチでさらに音楽を身近に感じてもらいたいという思いでこのアルバムを制作しました。「このメロディー知ってる!」「こんな曲に変化するんだ!」「もともとこれがオリジナルアレンジなんじゃないか!」など、たくさんのワクワクをお届けしたいです。
『JITAN CLASSIC』収録曲から薦めの曲とその聴き所を教えて下さい。
TAIRIK:
「The Nights」
EDMが最近とても好きでよく聴くのですが、一見合わなそうなEDMとクラシックの楽器がこんなにマッチしたという所が興奮ポイントです。冒頭のメロディの裏で、特殊なカッティング奏法をしていたり、歌のパート以外にも耳を済ますと色んな音が聴こえてきます。
それぞれのソロのアドリブも聴きどころです!
SUGURU:
「トルコ天国地獄行進曲」
クラシックカバーの中から1曲選ぶとすればこの曲です。上手く説明できませんが、この曲は、言葉では言い表せない何かがTSUKEMENにジャストフィットしています。まだ聴いてない方は是非聴いてみてください。
KENTA:
「ララカノン」
「カノン」と「Another day of sun」の融合、化学変化を楽しんで頂きたいです。ピアノのリズムに乗ってバイオリンがカノンになったり戻ったり。ドキドキワクワク、最後にはなんとも爽快な余韻が残ります。
オリジナル曲についてもお聞かせください。
TAIRIK:
「All For One」「小さな奇跡」
2曲とも、曲のイメージに素直に沿ったタイトルをつけてあります。そして僕は、基本的にメロディを重視して曲を書きます。インストゥルメンタルなので、想像に無限の可能性があります。僕なりの想いを込めて作りました。自分なりの解釈でいいので、楽しんでみてください。想像して自分なりのイメージを膨らます過程にファンタジーがあると思っています。
SUGURU:
「Starlight Ocean」
小さな命が懸命に生きる姿からは、夜空の星のような、またそれ以上の輝きを感じます。
曲中に「きらきら星」のメロディを交えつつ、一つ一つの生命の輝く光が溢れて交わり海のように広がって行く様を表しています。
KENTA:
「5 red chateau」
これまでのオリジナル曲にはなかった大人の色気や味わいを表現した曲です。独特な5拍子に乗って漂うメロディーを感じながら、その世界に浸っていただけると思います。お洒落で大人な時間のお酒にもぴったりです。
"絆"をテーマにした今回のコンサート、楽しみにしているファンの皆さんにそれぞれメッセージをお願いします。
TAIRIK:今はどんなに徹底予防をしようとしても、リスクが付き纏います。こんな状況で来てくださるみなさんの為に、今なにを感じ、なにを届けたいのか、今一度自分たちに問うてステージを作りました。一緒に最高の時間を過ごしましょう!
SUGURU:毎年名古屋では素晴らしい声援を頂くことが大変有難く、音楽活動を続けて行く上で大きなモチベーションを頂いております。今年は大変なご時世ではありますが、コンサート関係者の皆様のご尽力、ファンの皆様の応援のおかげで年に1度の名古屋公演が開催できることを嬉しく思っております。演奏する側、参加する側、双方が同じ空間で音楽の波を感じられる事、また皆様の前で演奏ができる喜びを噛みしめながら、限られた時間をただただ皆様と楽しみたいと思います。今年も名古屋公演よろしくお願い申し上げます!
KENTA:今年は世界中のみんなが精神的にも経済的にもストレスや辛い思いを抱えていると思います。最新アルバムの魅力を伝えたいという思いも込めておりますが、演者、スタッフ、お客様のみんなで泣いたり笑ったり癒されたり、音楽を通して心で繋がり、寄り添うことが出来るステージを作ることが今僕たちの出来ること、役割だと思っています。あたたかくて優しい朝日を浴び、また今日も明日も頑張ろう。そう思えるメッセージ、コンサートをお届けします。
9/12 SATURDAY
TSUKEMEN CONCERT つなぐおと
with JITAN CLASSIC
【チケット発売中】
■会場/日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
■開演/①15:00 ②18:30
■料金(税込)/全席指定¥5,500
■お問合せ/中京テレビ事業 TEL 052-588-4477(平日11:00~17:00 / 土・日・祝休業)