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人気エレクトーンプレーヤー826askaが、二十歳になった記念ライヴ「20 th Anniversary Live Tour “smile”を開催中。12月4日の名古屋公演を目前に控え、大人のアーティストへの一歩を踏み出した彼女の最新インタビューをお届けします。
9歳から動画配信サイトでご自身の音楽を発信していらっしゃるので、二十歳といっても10年のキャリアをお持ちです。これまでの演奏活動を振り返って、特に思い出深いことや転機になったことはありましたか?
2018年の全国ツアー「Departure」を経て、翌年にアルバム「DEPARTURE」でメジャーデビューしたことですね。これはやはり、アーティストとして大きなことだったと思います。自分のCDがお店に並んでいる光景もすごく新鮮で、思い出深いですね。ツアーでは私の音楽を見に来てくれる人がこんなにいるんだということを目の当たりにできましたし、会場ごとにお客さんの反応が違ったりして、すごく喜んでいただけていることを体感できました。
その経験を通して、演奏やプレイヤーとしての意識に変化はありましたか?
そうですね、ステージをいくつか経験していくと自分に足りないところが見えてきますから。お客様の反応を見たり、ライヴ映像を見てその日のステージを振り返ったりして、少しずつ改善しながら成長につなげるようにしました。また、見せ方を意識するようになりましたね。配信動画とステージでは見え方が違いますから、演奏をパフォーマンスとして考えるようになったんです。遠くの方にも楽しんでいただけるように手の上げ方を工夫するなど、ちょっとした所作に気をつけるようになりました。それからMC。今でも本当に苦手なんですけど…(笑)。ライヴを始めた頃は高校生でしたから、もっと拙くて見ていられないような感じだったと思います。でもステージを重ねていくごとに慣れていきましたし、お客さんの反応を感じたり、ほかのアーティストの方のステージを見たりして、客席の沸かせ方も研究しています。あとは衣装にもこだわるようになりました。エレクトーンはペダルを踏む足の動きが見どころでもあるので膝丈のスカートにしようとか、袖口は手元がしっかり見えるようにしようとか…。そして、シックな曲のときはモノトーン、かわいい曲では明るい色など、セットリストに合うよう色にも気を配っています。
今年8月には3枚目となるアルバム「smile」がリリースされました。二十歳のメモリアルアルバムということですが、どんな内容ですか?
タイトル通り、皆さんに笑顔を届けたいと思って作ったアルバムです。映画音楽やアニメソング、YMOの大ヒット曲など、さまざまなジャンルから幅広く選曲しました。ファンの方に特に人気が高いアニソン「おジャ魔女カーニバル!!」も収録されています。これは、ライヴでもすごく盛り上がる曲なんです。また、タイトルチューンとして「smile」を新たに書き下ろしました。
普段はさまざまな曲をエレクトーン用にアレンジなさっていますが、オリジナル曲はどのように作られるのですか?
私は鼻歌から始めるんですよ。最初から鍵盤に向かって弾きながらではなく、鼻歌で思いついたメロディをもとにエレクトーンで音色を組み立てていきます。音作りは、カバーとオリジナルではかなり異なりますね。耳コピで編曲したり、既存の楽譜やデータでアレンジを加えるときもあります。オリジナル曲はゼロから音作りやリズムの打ち込みをして細かく構築していくので作業としては大変ですが、こだわって作りました。曲は、いつも何かをイメージしながら作るのですが、今回、思い浮かべていたのは、聴いてくださるたくさんの方の「笑顔」です。明るい曲にしたいなと思っていたので、アンコールなどステージの最後に演奏してみんなで盛り上がれるように仕上げました。
同じタイトルのライヴツアーも、まもなくファイナルです。夏から全国を回っていらっしゃいますが、手応えはいかがですか?
客席の皆さんはマスクをしていらっしゃいますが、ペンライトや手拍子ですごく盛り上げてくださいます。どの会場でも皆さんの熱量をすごく感じて、とてもいいライヴができていると思います。ツアーの初日は二十歳になった直後で、ちょっと固くなっていたんです。「もう大人だし、しっかりしなきゃ」という思いが強すぎて、自分で肩の荷を重くしちゃったようなところがあって。でもライヴを重ねていくうちに、皆さんからたくさんの笑顔と元気をもらって、ありのままの自分でいいんだなと思えるようになりました。自分自身が楽しんで演奏するのが一番大切なんですね。名古屋公演は2ステージあるので楽しみ。名古屋は街並みもきれいだし、人も温かくて、大好きな街です。観客の皆さんのノリが良くてステージに立つのが楽しいんですよ。
アニバーサリーツアーを終えられたら、これから大人のアーティストとしてどんなことをめざしますか?
今の日本の最先端のポップスやボカロ曲のほか、ロックやジャズなど、さらに幅広いジャンルの曲に挑戦していきたいですね。それから、20代のうちに海外での演奏も経験してみたいと思っています。私が演奏活動をするきっかけになったのが、海外のメディアに取り上げられたことなんです。エレクトーンは、アジア圏では比較的なじみがあるそうですが、ヨーロッパなどではあまり知られていない楽器なので、面白いと思っていただけたのかもしれません。どの国で受け入れられるかはわかりませんが、いつか海外公演をしてみたいですね。最終的にめざすのは、人の記憶に残るアーティストです。子どもの頃から活動しているので、私の動画を何年も前から見続けて成長を見守ってくださっている方もいらっしゃいます。「あのときのあの子だ!」と言っていただけたりすると本当に嬉しいし、これからも聴いてくださる方の心にずっと残る演奏ができる奏者になりたいと思っています。
12/4 SATURDAY
826aska 20 th Anniversary Live Tour“smile”
【チケット発売中】
■会場/ウインクあいち 大ホール
■開演/14:00、18:00
■料金(税込)/全席指定 各回 前売¥4,500 当日¥5,000
■お問合せ/中京テレビ事業 TEL.052-588-4477(平日11:00〜17:00)
※未就学児入場不可
Memorial Birthday Album「smile」
【TYPE-1】初回生産限定盤
¥8,800(税込)YCCS-10098/B / 形態:CD+BD+DVD