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「BENI」スペシャルインタビュー
取材日:2015.02.23

女性のリアルな気持ちを歌ったラブソングに定評がある実力派シンガーBENI。
自身初の英語詞カバーアルバムがオリコン1位を記録しロングヒットするなど、
ミュージックシーンで存在感を示しています。
ファッションアイコンとしても注目を集め、活躍の場をひろげ続ける彼女。
昨年、デビュー10周年を迎え新たなフェーズに入った今、さらに期待が高まります。
知立でのプレミアムライヴで見せてくれる、最新のBENIに注目です。

BENIさんは同年代の女性の中でも大人っぽい印象です。

ちょっと落ち着いているかもしれませんね。物事にあまり動揺しなくなったというか、新しい環境にポンと置かれても「何とかなる」と思えるぐらい強くはなってきたと思います。当たり前のことがずっと続くような環境じゃなかったからこそ、人とうまくコミュニケーションが取れるようになっていったり。ひとりが全然嫌じゃなかったというのも凄く大きいですね。やりたいこととか、歌を歌いたいという思いを早い段階から持っていたので、ひとりでいろいろ妄想して「私はこれがしたいんだ」と早くから自覚できるようになったのかもしれません。早い段階で決められて、実際にその道を進めているっていうことは、凄くラッキーなことだなって。自分は何をするべきなのか、何を目指していいのかとか、全然わからない友達もいましたし。そういう意味では、昔から意志を持っていたのかもしれませんね。

昨年はデビュー10周年の節目の年でした。これまでの経験を踏まえて、新しい取り組みとして考えていらっしゃることはありますか?

もちろん音楽をベースに、もっともっと聴いてくれる人たちがワクワクするようなエンターテインメントを引き続き届けていきたいです。それに、私はプロデュースすることも好きなので、音楽をベースにファッションや自分の好きなものをどんどんプロデュースしたいですし、大きな夢としては海外進出もめざしてみたい。いろいろやりたいことはたくさんあるので、とにかく攻めていきたいです。



近年の作品を聴いていると、表現力がより深みを増しているように感じます。歌う上でポリシーにしていらっしゃることはありますか?

声というのは自分にしかないものだし、生まれ持ったものだからこそ個性を活かしたいと思っています。また、いい意味でいつも期待を裏切りたいですし、パーフェクトに歌おうという思いは忘れようって決めています。それより、声を通して本当に自分の心がそのまま伝わるようなものにしたい。それが真のソウルですよね。とにかく一番リアルに近い状態で、声を通して心を届けられるように思っています。昔は、きれいに聞こえるようにとか、ピッチとか、歌い方とか、パーフェクトに歌うことを意識していました。でも10年の間にいろんな歌を歌ってきて、自分自身が音楽を聴く側としても、外していたり、いい味が出ているからずっと残ったり泣けたり、そういう歌の良さをすごく感じています。そういうライヴ感、生々しさを大切にしたいなと思いますね。今は特にデジタルな時代だからこそ、そういう歌が響くんじゃないかなと思います。

日本とアメリカのハーフでいらっしゃいますが、歌ったり作詞をしたりする上でご自身のルーツは意識しますか?

自分のアイデンティティについては考えます。アメリカの文化も日本の文化も、自分の中に半分ずつ入っています。育った環境も両方味わってきたし、音楽的にも日本の歌も聴いたり歌ったりしてきたし、洋楽も凄くたくさん聴いてアーティストにも憧れて育ちました。自分自身、日本人らしい謙虚な部分もあればストレートな部分もあるし、本当に両方持っているなとつくづく思いますね。それに私は沖縄出身なので、日本人の中でもまた沖縄らしさという部分を持っている。自分の生まれた場所に対する思いだったり、家族愛だったり、そういう部分もたくさん自分の中にあると思うし、本当にミックスですね。


エンターテインメントにおいてファッション性は重要だと思いますが、音楽とファッションの関係についてどんな考えをお持ちですか?

もともとファッションは好きですし、プライベートで好きな服を気分でいろいろ着るように、仕事のときはこの曲に合わせてこういう服が着たいとか考えます。ひとつの表現として大事にしているし、意識しています。

ステージ衣装は自分で選ばれるのですか?

はい。自分で選びますし、ライヴやツアーの衣装はスタイリストさんと一緒にデザインしてオリジナルで作ってもらいます。私は、女性らしさの中にエッジの効いたものや強さを感じられるもの、少し個性的なものをミックスするのが凄く好きなんです。ステージ衣装でも私服でも、そういう遊び心は常に持っています。いろいろなアーティストのライヴを見ても衣装や世界観は凄く大事だなと思いますし、その中で歌っているからより歌が響いたり感動出来たりするので、そういうところを意識しながら、ただステージ映えするものじゃなく、アイデンティティを感じさせられるものを選ぶようにしています。

アーティストにとってはライヴの場こそ最高の仕事場であるように感じます。BENIさんにとってライヴの醍醐味とはどのようなものでしょうか?

自分のテンション、お客さんのエネルギー、会場の空気…すべてがそのときにしかないものだから、何度やっても同じライヴってひとつもないですよね。5年前に歌っていた曲を今歌うとまた変わるし。進化していくものだからこそ、飽きがこないんだろうなって。一番の醍醐味は、つながったなと思う瞬間。伝わったなって、何か感じられるものがあるときがパフォーマーとしてやりがいを感じる瞬間だと思いますね。レコーディングをしていて、壁に向かって歌ってCDになったとしても、誰が聴いてどんな風につながっているか想像でしかわからないものだから。ライヴって、自分が生み出しているものが本当にお客さんに届いているんだなと初めて確認できる瞬間です。

「うまく歌うのではなく伝えるように歌う」というBENIさんの姿勢もライヴでこそ活きてきますね。

レコーディングでも同じライヴ感を出せるように日々頑張っています。未だにマスターできてないですけど…。やっぱりどうしてもお客さんのエネルギーやみんなのパワーで引き出されているところがあるので、それをスタジオで100%出すのは難しいんですけど、少しずつ近づけられるようにはしたいです。今年の目標は、もっともっとライヴ感のあるレコーディングですね。


5月には知立でライヴがありますが、楽しみです。

このプレミアムライヴシリーズは定番化してきていますね。とにかく盛りだくさんなんです。盛り上がったり、逆にしっとり聴かせたり、いろんなBENIを見せられるステージになると思うので、ぜひ参加して欲しいです。



5/30 SATURDAY
BENI Premium Live 2015 in Chiryu
チケット発売中
■会場/パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)かきつばたホール 
■開演/16:00
■料金(税込)/全席指定¥4,500
■お問合せ/パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)かきつばたホール TEL.0566-83-8100
※未就学児入場不可