HOME > 清水ミチコのシミズム > 清水ミチコの「シミズム」#68
先日、3回目のワクチンを打ってきました。
「仏の顔も三度まで」とか、
「三度目の正直」、「三年目の浮気」など、
3にまつわることわざは、
昔からたくさん存在するものですが、
やはりヒトが3回も何かをした、
ということには、ひとつの節目というか、
くぎりがつくというような気がしますよね。
私もなんとなく(とりあえず3回打ったんだから)と、
節目というか、もう大丈夫では?
などと自信をつけたくなりますが、
いったい何度打つ人生になるのやら、
人類は初体験の世界ゆえ、
まだ誰にも分かりません。
ところで3といえば、私は今年の3月まで、
雑誌「婦人公論」で
3人での鼎談(ていだん)の連載を持ってて、
その3冊目の書籍が今年の秋ごろに
出版されるというハコビになりました。
めでたく出版されたら、どうぞよろしくお願いします。
思い出はいっぱいありますが、
タブラ奏者のユザーンさんと、
ミュージシャンのレキシさんと私とで
話した時のことは忘れられません。
そのふたりともが、なぜかそろって
アフロヘアのような丸いふわふわパーマなので、
両者にはさまれた写真撮影の時は、
さすがに自分の顔が小さく感じたりして。
そして、髪がめっちゃ邪魔だ、
という感情が私の表情に出てます、
と注意されたりして。
そのユザーンさんが、
ふらりと美容室に行った日のことも笑いました。
美容師さんからじっと見つめられ、
「お客さんって、アレに似てますね。レキシの…」と、
言われたユザーンさん。
「あ、そうなんですよ~、よく言われるんです。
もしやお好きなんですか?レキシ」と聞くと、
「いや、音楽の歴史に出てくる
バッハとかの髪型に似てるなあって思ったんですよね~」
と言われたんだそうです。
そっちのレキシ。
本物のレキシの方でした。
話もすっごく面白いユザーンさんですが、
他にも若い頃の笑福亭鶴瓶さん、パパイヤ鈴木さん、
稲垣えみ子さんなど、あの髪型の人に悪い人はいないな、
とふと思いました。
なんらかのサービス精神がしっかりなければ、
ずっと保持するのは大変だからです。