HOME > 清水ミチコのシミズム > 清水ミチコの「シミズム」#52
世の中、キャッシュレス化が進んでいるそうですね。
私も最近は、お財布の中身は
(クレジットカードやICカードがあれば、
もう現金は少なくても大丈夫でね?)と、
どこかで安心しています。
しかし、そうやって自分に甘んじていたある日のこと、
まさかの事態に思いっきり恥をかいてしまいました。
知人のお芝居を一人で観に行ったのですが、
いざ窓口で支払いをしようとした時、
凍りついた私。そうです。
お財布の現金が完全に足らないのです。
つい、いつもの調子で、
安心しきったまま家を出てしまってたのですね。
客席はすでに押さえてあるというのに、お金がない。
そのうえ時間もギリギリなので、キャッシングも無理。
キャンセルはもっと失礼。恥を忍んで
「明日、必ず現金をお持ちしますんで…」
と、必死に(でも小声で)頼みました。
カッコ悪すぎです。つまり、
「今日は黙ってタダで見せてくれよお~」、
というコトですもんね。
そうしてその日は砂をかむような思いでお芝居を観ましたが、
当然中身は半分も入ってきません。
いいことなしです。お芝居の窓口では、
カード払いができないものなんですね。
しかも翌日、現金を支払いに行くと、
窓口の方がニヤッとしてて、
私もペコペコ頭を下げるしかありませんでした。反省。
そんなうっかり話を、
久々に帰国した野沢直子さんにしたら、
彼女はもっと大きいネタを持ってました。
番組で急遽、デヴィ夫人と一緒にロケに
行くことになったそうなのですが、
初対面なのに、夫人はまるで何度か共演してきたかのような
親しみがあったというのです。
ところがロケの終了間際、夫人はこう叫んだそうです。
「ええっ?ああた、松野明美さんじゃなかったの?!」
そうです。デヴィ夫人は野沢直子さんのことを
ずうっと松野明美さんかとばかり思ってたらしいのですね。
確かにテンションは似ているかもしれません。笑いました。
くれぐれもうっかりミスにだけは気をつけたいものです。