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清水ミチコのシミズム

南伸坊さん、阿川佐和子さん、三谷幸喜さんと私で、
イラストレーター和田誠さんのお宅にお邪魔しました。
この集まりは年に数回あり、とても楽しみなメンバーです。
和田さんの奥さまは料理研究家の平野レミさん。
レミさんから留守電に
「あ、あ、あたしさ~、今日、仕事があったんだけど、
そそそれがあ、キャンセルになっちゃったから、
きき今日は腕をふるうから、おなかペッコペコにして来てね!」
とのお言葉をいただき、本当においしい料理をごちそうになりました。
生涯、あんなおもてなしは受けたことはないし、したこともありません。
TVではわかりにくい、レミさんの女らしさや優しさ。
その時の写真は私のブログ(’12年8月17日)
にちゃっかり掲載しちゃった。
また、広い庭の美しい緑の木々や芝生も、目のごちそう。
窓を開けてたら、そこへ大きめの蚊が飛んできました。
皆が、あっ、と思った瞬間、
三谷さんがとっさに叩こうとしたら、
その手の形が、おにぎりでも作るような形状だったのか、
蚊が両手にすっぽりおさまってしまった。
おろおろしている姿は、さすが日本のMR.ビーンです。
とっさの時に人間性が出ます。
私は思わず「使えねえ~…」とつぶやいてしまいました。
「庭に放ったら?」と、のんびり和田誠さん。
瞬時に

「早くパチンして揉んでっ!」

と叫んだのはレミさん。
さすがの一言です。
パチンだけだと、スキを見て逃げるかもしれない。
しかし、押さえておいてすぐさま揉む、という方法なら確実に圧勝。
レミさんのとっさに人間を守る、
母なるたくましさも感じずにはいられない瞬間でした。
結果、その蚊はどうなったか。
庭へ放そうとしたら、また部屋に逃げかえってしまった、でした。
し~ん。
私もさすがに再び「使えねえ~」とは口に出せませんでしたが、
この行為や言動から察するに、やはり女の方が断然たくましく、
長く生きるはずだ、と思いました。