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清水ミチコのシミズム

私はニッポン放送で
「清水ミチコのミッチャン・インポッシブル」という番組を担当しています。
先日、ディレクターさんから
「今度、誰かゲストに来てもらって話したい人いる?」
と聞かれたので、私は即座に
「ドランクドラゴンの鈴木くん!」と、答えました。
そしたら、「彼はこの放送局内だけでも売れっ子で忙しいからな〜」
とのことでした。
さすがです。
ラジオは言葉があってこそのメディアですが、
鈴木くんは本当に率直で、かつユニークな言葉選びをされるのです。
いつかその鈴木くんと、青森をロケをしたことがありました。
スタッフともども、お昼に定食屋さんに行き、
オススメの「焼きカレイ定食」をいただきました。
おいしい。
あっさりしてて、しかもほくほくとした魚の身の口当たり。
パリパリ焼けた皮の香ばしさ。
私だけでなく、スタッフみんなも大喜びでした。
そしてもちろん、鈴木くんも一口食べてとてもおいしそうな、感動的な顔。
しかし、彼の表現には一瞬たじろぎました。
「うわああ〜、これ、うまーい!

脂が乗ってなくて!」

確かにそうです。
カレイのおいしさは、そのサッパリ感にあるので、
脂は乗ってないし、なくて結構、なものなのですが。
当然、店内が微妙な空気になりました。
「あれ?ボク、脂乗ってないサカナ、大好きなんすよお〜!?
この魚、ホント、すげー乗ってない!
普通乗っちゃうもんなのになあ。ああうま〜い!!」
なんて率直なんだ。
今だから笑えますが、その時はしーんとなり、
お店の人の表情も、脂以上に乗ってませんでした…