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VOL.62
皆様あけましておめでとうございます!本年もこの他愛もないコラムを全力で書こうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。書いているのは年末ですが「昨年」も色々ありました。バンドとしては15周年ワンマンライブがありまして、スタッフとしては激務をこなし、プライベートとしてはどうしたらモテるのか?日々考え過ごして参りました。そんな12月25日の夜、ちょっと飲みに行く時間ができたのですが、そんな日の当日に誘える女子もいるわけなく、1人いつものBARに行くと、いつもの男客がいて、いつもの男2人飲みが始まりました。我々2人は日々「かっこいい男」を目指して結託しており、私はその日もらった仕事メールについて彼に問いかけました「ねえねえ、“ローンチ”ってムカつかない?」彼はIT業界なので「え?よく使うよ」と。「いやいや待って。なによ?ローンチって(笑)。何語なの?リリースでいいじゃん、始動とか立ち上げでいいじゃん!なんだローンチって!」音楽業界ではほぼ使われない“ローンチ”、他たまに見かけるメール内の「ビジネスカタカナ英語」にむしゃくしゃすると伝えてみると彼は「いやいや、けっこう使うから!」とサラッと返答。「じゃあ、リスケは?使うでしょ?」「うん使う」「グロスは?」「そういえば使う」「ムカつく?」「それはムカつかない」でも納得いかない私はさらに「じゃあ、あれ、ほら、“エビデンス”ってなによ!!」すると彼は「ああ〜。笑。それもよく使う!」「え?どういう時に使うの??」と聞くと、「社内ミーティングしてるときに例えば後輩が発言したらさ、それに対して“それってエビデンス取れてんの?”って言う」「ム、ムカつく〜〜。その言い方!笑」「やっぱそういうの今の時代サラッと使わないと。笑」彼は完璧に使いこなしており、「バジェットは?」「ペンディングは?」その後もたくさん出てきました…。やっぱりモテる為にはサラッとビジネスカタカナ英語を言える男にならなければ!と2人の男は間違った方向にどんどん話を進めていくのでありました…。そんな我々のようなクリスマスの夜を過ごした君たちに捧げる曲はこちら
「Double Time」Leon Redbone
1977年発売Amazon音楽ランキング178,041位
図らずもこんな男2人のBARタイムにぴったりな曲です。笑。これは割とマニアックかも。レオンレッドボーンというキプロス共和国ニコシア出身のシンガーソングライター。ラグタイムジャズやアメリカンルーツミュージックを心地よく聴かせてくれる人で、1949年生まれ、2019年69歳で亡くなっています。ボブディランが「もし自分がレコード会社を立ち上げたら、彼と契約する」と言わしめたと言われています。心地よいアコースティックギター、飾り気のない素朴な低音ボイス。なんとも良いのです。私は大学生の頃、阿佐ヶ谷のBARのマスターに教えてもらいましたが、つい最近、横浜にて私の敬愛するMOONEYさんのライブを見に行き、そのMCで言ってました「俺が若い頃、レオンレッドボーンが来日して前座をしたけど、彼らの演奏力に圧倒されてね…」と。調べると1978年に来日しているとのこと。生のレオンレッドボーンを見てみたかった…。羨ましい。と思った次第です。チョビ髭にパナマ帽にサングラス。激シブな彼はきっとモテただろうな…というわけで今回は「A.(あの子、俺のこと)S.(好きみたいだよ。)E.(え?それって)E.(エビデンス取れてんの?)」」的ミュージックでした!