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NEMOのGood Music A to Z

VOL.18

みなさん、いかがお過ごし?この前TVで、この誌面でも連載されている清水ミチコさんが横浜・馬車道の老舗JAZZバーを訪れている番組を見ました。横浜には同じように昔ながらの音楽バーがたくさんあります。俺が20年近く通っているバーもそのひとつ。先日、久しぶりに訪ねてみると、カラオケバーのように変貌しておりました。入店してしばらくすると、丸々太った男性が1人入ってきました。周りが花子(仮名)ちゃん!花子ちゃん!と呼ぶので、そっちの人だとすぐにわかりましたが、風貌は男性。でも大人気。彼、いや彼女が席に着くや否やドリンクを頼む間もなく「1曲歌って!」とのリクエストでユーミンの「卒業写真」が流れ、花子ちゃんは文句ひとつ言わず歌い始めました。しかしそれは蚊の鳴くようなアイドル声で、何一つ音程が正しくない。笑。「ど」がつく音痴でした。そのまま最後まで歌い切り、ある意味すごいな~と思っていると、なぜかまた同じ曲が流れてきました。すると、今度は花子ちゃんがすっと立ち上がり、いきなり驚くほど素晴らしいファルセットでビブラートも伸びやかで、何一つ音程が間違っていない歌を歌い始めました。抑揚もあって、もう完璧。1曲目は喉慣らしだったのね!いや~まいりました。もし花子ちゃんが女性だったら抱かれたい!笑。それほどの美声でございました。こんなディープな横浜。たまには勇気を出して踏み入れてみるのもいかが?というわけで今日は男性ファルセットボイスのこの人をご紹介!

「All ‘n All」 EARTH,WIND&FIRE 1977年作品
Amazon音楽ランキング779位

アース・ウィンド・アンド・ファイヤーというアメリカを代表するファンクミュージックバンドです。フィリップ・ベイリーというファルセットボイスのボーカルがいて、このアルバムの2曲目「Fantasy」は大ヒットした名曲です。彼の歌声は本当に美しい。そしてもう一人のボーカリスト、モーリス・ホワイトはこのバンドを立ち上げた人で、低音ボイス。俺が昔、ラムゼイ・ルイスというピアニストのレコードを買ったとき、裏の写真にモーリスホワイトが映っていたときはびっくりしました。後から調べると元々JAZZドラマーだったんですね。ドラムをやめてボーカリストになった。その変貌ぶりも驚きです。みんな1度は耳にしたことがあると思われる超有名バンド、ぜひファルセットボイスに注目して聴いてみては?というわけで今回は「M.(もののけ姫)もびっくり!D.(男性)F.(ファルセットボイス)でO.(男もうっとり!)」的ミュージックでした!