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アーティスト香取慎吾の個展「WHO AM I-SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-」が、グランフロント大阪 北館地下1階「ナレッジキャピタル イベントラボ」で開催中。


香取慎吾 大阪会場にて

「小さい頃から絵を描くのが大好きで、いつの日か個展を開きたくてずっと描き続けてきました」という香取さん。初の個展は2018年フランス・パリでの「NAKAMA des ARTS」翌年に東京で開催した「BOUM!BOUM!BOUM!香取慎吾NIPPON初個展」は18万人以上を動員した。関西では初のとなる3年ぶりの個展に注目が集まる。

「光」と「闇」に分けられたキュレーションは約200点の作品を展示。個展の見どころについて、「光はもちろん居心地が良いけど、闇の部分も案外嫌いじゃなかったりします。その闇の部分にいる時間に自分がリフレッシュできて、また光に向かっていける」さらに、「なんか闇な部分って皆さんあるじゃないですか、やっぱりどこか上向いていられない時間とか、でもその時間に自分が作られて、また明日に向かって、光に向かって立ち向かえるじゃないかな。だからこういうアートというか、個展を開かせてもらえて、この絵を描くというところで、香取慎吾の光や闇いろんな部分を見てもらえるんじゃないかと思います」と、話す香取さん。


NO TITLE 2018 ©SHINGO KATORI


自身の髪を素材として使った、うさぎをモチーフにした作品や、段ボールを使用した大型な絵など、表現力の豊かさが伺えるアート作品が並ぶ。また、渋谷慶一郎が担当したアンビエントな音楽が、より作品を際立たせる空間となっている。会場ではTシャツやぬいぐるみ、トートバッグなど21種類のオリジナルグッズも販売。
個展のタイトルにある『 WHO AM I 』について、「いろんな顔をもっている自分、常に変化している自分。ポジティブな 『 WHO AM I 』 もあれば、時には下を向いてしまう時間もあったり、その両面をこの個展を通じて、また僕の絵を通じて、僕の中身をもっと皆さんに知ってもらいたい」と話す香取さん。大阪は「おかえり!」と迎えてくれる場所と、本個展のスタートが大阪である事を嬉しいと、笑顔で語ってくれた。

◎Text/紅粉チコ


Wink泥棒 2022 ©SHINGO KATORI


WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-
■日程/開催中~2023年6月18日(日)  ※会期中無休
■時間/平日 11:00~20:00(最終入場19:30) 
    土日祝日 10:00~19:00(最終入場18:30)
■会場/グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ 
■公式サイト/ http://www.whoamitour-osaka.jp/
■公式Twitter/ @whoami_tour
■個展に関するお問い合わせ
「WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-」大阪事務局
TEL 0570-064-277 (11:00~18:00) ※日曜・祝日休業



人気と実力を併せ持ったピアニスト髙木竜馬が、日本センチュリー交響楽団の新シーズン最初の定期演奏会にジャンプイン!

―― 日本センチュリー交響楽団の、シーズン最初の定期演奏会に代役としてご出演されます。

初めて共演させていただきます。コロナ禍では、外国人の奏者が来日出来ないケースも多く、僕自身何度か代役で演奏させて頂いています。京都ではあのゲルハルト・オピッツさんの代役の経験もありますし、あまり誰の代役と言うのは考えずに、選んで頂いたのであれば、持てる力を最大限に発揮して、演奏させて頂こうと思っています。海外では代役の事をジャンプインと言います。新しい出会いを楽しむくらいの気持ちで、ジャンプインしていこうと思っています。

―― 指揮は、日本センチュリー交響楽団のミュージックアドバイザー秋山和慶さんです。

秋山先生と共演させていただけるということで、とても光栄です。秋山先生は若い演奏家とも数多く共演をされておられますので、ご一緒させていただけることを心より楽しみにしております。日本センチュリ一の事は周囲の先輩方からも聞いていて、ずっと憧れていたオーケストラです。今回、日本センチュリーから 代役の話しが来たと聞いて、飛び上がって喜びました。


日本センチュリー交響楽団 (c)Masaharu Eguchi

―― 曲はモーツァルトのピアノ協奏曲第9番『ジュノム』です。

『ジュノム』を弾くのも初めてで、今回は何から何まで初めて尽くしです。初期の曲にもかかわらず、後期の曲に通じるしっかりとした構成の曲ですね。モーツァルトならではの可憐で優雅なパッセージも魅力的ですが、作曲当時、ザルツブルクからマンハイムに生活環境を変えて、新たな生活を始めようというモーツァルトの野心も感じる曲です。ジャンプインに相応しい曲だと思います(笑)。

―― 髙木さんと言えば「ピアノの森」の雨宮修平のピアノを弾かれていたことが話題になりました。放送が終わった後も、「ピアノの森」のコンサートツアーは全国を廻り、軒並みソールドアウトの人気だとか。雨宮修平と髙木さんのピアノ演奏は違うものですか。

TVアニメの吹き替えで演奏した時は、台本がちゃんと有って、感情に揺れ動く演奏なんかも要求されるので、完全に雨宮修平に成り切って弾きます。コンサートツアーでは、本来の自分に近いと思います。思い切った曲の解釈を試してみたり、本来の自分とは違うアプローチで攻めていますが、完全に別人になる事は出来ません(笑)。ショパンの名曲を弾いているので、リスペクトした素直な気持ちを前面に出した演奏を心掛けています。

―― 音楽の道で生きて行こうと思われたのはいつですか。

生まれた瞬間からそれが運命づけられていたように思います。母親はピアノの講師をしていましたし、父親はアマチュアですがヴァイオリンを弾いていました。家にはクラシックの楽譜やCDが溢れ、ピアノも複数台ありました。そんな環境だったこともあり、音楽以外の道は選択肢になかったです。今、ピアニストとして音楽の事をずっと考えていられることが、この上なく幸せです。



―― この春から京都市立芸術大学のピアノ専攻講師に就任されました。

教えることは、自分の経験を言語化するということで、自分自身の成長にも大きく繋がります。演奏活動や自分の練習も一生懸命に続けながら、私が今まで学んだことや経験したことを、生徒の皆様にお伝え出来るように、指導者としての責任をもって精一杯頑張りたいです。

―― 最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。

憧れの日本センチュリー交響楽団の、大切なシーズン最初の定期演奏会で演奏させていただきます。しかも秋山先生の指揮で、ザ・シンフォニーホールのステージです。大変栄誉なことですが、その緊張感を力に変えて、皆さまに喜んで頂けるように頑張って演奏致します。お聴き頂けますと嬉しいです。皆様のご来場をお待ちしています。

◎Interview&Text/磯島浩彰

日本センチュリー交響楽団 第272回定期演奏会
指揮 秋山和慶
ピアノ 髙木竜馬 
管弦楽 日本センチュリー交響楽団


■会場/ザ・シンフォニーホール
■日時/4月20日(木) 19:00 開演

・モーツァルト
ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 K.271「ジュノム」
・ベートーヴェン(近衛秀麿 編曲)
交響曲 第3番 変ホ長調 作品55「英雄」

A席6,500円 B席5,000円 C席3,500円 ※D席完売
※未就学児のご入場はご遠慮ください。
※やむを得ない事情により、出演者、曲目等に変更が生じる場合がございます。
予めご了承くださいませ。

ご予約・お問合せ:センチュリー・チケットサービス 
06-6848-3311(平日10:00~18:00)
https://www.century-orchestra.jp/ticket

主催:公益財団法人 日本センチュリー交響楽団
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(創造団体支援))
   独立行政法人日本芸術文化振興会
   公益財団法人 朝日新聞文化財団



©Piper Ferguson


数多くのグラミー賞を受賞し、現代最高のジャズ・トランペット・プレイヤーであるウィントン・マルサリスが、2023年3月に東京と大阪で、来日コンサートを開催。4年ぶりの来日に先駆けてインタビューを行った。

【オフィシャルインタビュー】
2019年5月のウィントン・マルサリスの来日公演には本当に驚き、感銘を覚えた。それは、これぞジャズという技巧と創造的野心が渦巻くものであったからだ。その実演は達者な奏者を擁する5人編成=クインテットでなされたが、ウィントンのお眼鏡にかなった腕利き奏者たちが一丸となった表現の聴き応えのあることと言ったなら。キレキレのアンサンブル部と雄弁なソロが渾然一体となって聴き手に押し寄せる醍醐味と快感は、まさに選ばれたジャズ・アーティストだけが送り出せるものだった。1980年初頭に鳴り物入りでデビューして以降、すっとジャズ界の前線に位置し、シーンをリードしてきた実力と矜持が、そこには横溢。彼は名実ともに、ジャズ・セレブであることをまっとうしていた。一行は綺麗にスーツを着こなし、その佇まいもまた良し。気品、そしてその奥に渦巻く獰猛とも言える即興精神発露のあり方に、ジャズの凄さを実感するのはあまりに容易だった。
そして、うれしかったのは、そんなウィントンの久しぶりの演奏に触れた観客の歓声だった。それはまさに、ずっと彼のコンサートを待ち望み、その期待を超える熱演を受けて熱い反応が湧き上がるというもの。それを受けてウィントン自身も、自分は日本のファンから公演を待ち望まれてきたと実感できたのではなかったか。

「この前の日本でのコンサートは、とても良い雰囲気に包まれ、昔から知っている多くの素晴らしいミュージシャンにも会えました。日本の人々や文化にはいつも深い親近感を抱きます。日本で演奏することができ、また日本の皆さんと強い関係を持てることは常に光栄に思います」(引用する発言は、昨年12月にメールで取ったものだ)

ところで、前回の公演を見て痛感させられたのはずっと第一線を歩んできた彼がまったく疲弊することなく、今のアコースティック・ジャズをアグレッシヴに創造していたことだ。かような、唯一無二の精力的な活動を支えているものはなんなのだろう。

「両親や兄弟と常に音楽に囲まれて育ったことですね。また、ニューオーリンズの偉大な音楽の伝統、ディジー・ガレスピーやジェリー・マリガンなどの巨匠たちやマーカス・ロバーツやカルロス・エンリケスなどの同世代のアーティスト、さらにはジョー・ブロックやショーン・メイソン(ともにピアノ)などのまだあまり知られていない若手まで多くの素晴らしいジャズ・ミュージシャンと演奏する機会を得ていることなどが挙げられます。また、ジャズ・アット・リンカーン・センター(ウィントンが音楽監督を務めるニューヨークの総合的なジャズ機構/施設)や世界各国/各界のジャズ愛好家から多大なる支援を長年に渡って受け続けられていることも、今の私を導き支えてくれています」 

ときに、Covid-19のパンデミックはすべての人に大きな陰を投げかけた。ウィントンも、それは例外ではない。彼はニューオーリンズのジャズ表現/教育の第一人者として名高い父親のエリス・マルサリスを、新型コロナで2020年に失ってもいる。

「もちろん、パンデミックは個人的にも大きな喪失でした。しかしながら、ジャズという音楽の重要性やジャズの癒しの力を新たに確認することもできました。今後はより高いレベルに到達するために、私は邁進しますよ」

さて、今回のウィントンの来日公演は、クインテットによる前回のコンサートからさらに奏者を加えた7人編成=セプテットで行われる。「今回はセプテットで訪れる予定です。ニューオーリンズの音楽からコンテンポラリー・ジャズまでいろんな演奏ができるので、気に入っている編成なんです」と、彼はそのセプテットを説明する。
そのメンバーは前回の来日公演にも加わったジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラの中枢にいるピアノのダン・ニマーとダブル・ベースのカルロス・エンリケスにくわえ、渡辺貞夫や渡辺香津美の公演で来日したこともある辣腕ドラマーのオベド・カルヴェールが同行。そして、ウィントンとともにフロントをなす管楽器奏者はテナー・サックスのアブディアス・アルメンテロスとトロンボーンのクリス・クレンショー、そしてアルト・サックス奏者のクリス・ルイスという選ばれた精鋭だ。

「とても優秀なメンバーをバンドに揃えています。私が作った『The Democracy! Suite』を演奏する予定です。他にもいろいろな曲を演奏しますし、私もとても楽しみでしょうがありません」

ウィントンが具体的に名前を出した『The Democracy! Suite』(Blue Engine、2020年)はジャズ・アット・リンカーン・センター・セプテット名義で録音したアルバムで、リズム・セクションは来日メンバーと同一だ。コロナ禍のなかじっくり作られた楽曲が収められており、その表題にあるように民主主義を尊重し希望を託した、力強く陽性にスウィングする一作だ。
真摯に現況を見据え、大志とともにジャズの力を謳歌する。そして、そこにはニューオーリンズ・ジャズ期から脈々と積み重ねられてきた豊穣な伝統と今を呼吸する清新さのマジカルな交錯が横たわる。そうした内実をウィントン・マルサリスは様々な角度や作法で提示し、ジャズのあるべき姿やその本質を鮮やかに見せてくれるはずだ。

●ウィントン・マルサリス(トランペット) プロフィール
1961年、ジャズ発祥の地であるルイジアナ州ニューオーリンズに生まれる。父親はジャズ教育にも力を注いだ同地のゴッドファーザー的存在であるピアニストのエリス・マルサリス。サックス奏者の兄ブランフォードをはじめ兄弟たちもジャズの道に進むという音楽一家に育ち、ウィントンはジュリアード音楽院在学中に大御所アート・ブレイキーのバンドに抜擢された。そして、弱冠19歳で『ウィントン・マルサリスの肖像』でデビューし、以後クラシックの作品も含め80作近いアルバムを発表し、グラミー賞も多部門にわたり獲得している。1996年にはNYの芸術総合施設であるリンカーン・センターのジャズ部門の芸術監督に就任し、その活動はより多彩かつ活発となり、また20世紀最良の米国音楽様式であるジャズを大局的見地のもと扱うようになった。そんな彼は現在米国ジャズ界の際たる実力者であり、セレブリティであるのは疑いがない。

ウィントン・マルサリス・セプテット in Japan 2023
〈東京・新宿文化センター 大ホール〉
日時:2023年3月23日(木)  18:30開演 / 17:30開場 ※小曽根真、中村健吾ゲスト出演
2023年3月24日(金)  18:30開演 / 17:30開場
料金:SS席 18,000円/ S席 12,000円/ A席 8,000円/ B席 6,000円/ U-20 3,000円
〈東京・サントリーホール〉
日時:2023年3月25日(土)  15:00開演 / 14:00開場
料金:SS席 18,000円/ S席 12,000円/ A席 8,000円/ P席 8,000円/ B席 6,000円/ U-20 3,000円
〈大阪・フェスティバルホール〉
日時:2023年3月27日(月)  19:00開演 / 18:00開場
料金:SS席 17,000円/ S席 11,000円/ A席 7,000円/ B席 5,000円/ U-20 3,000円

※出演者情報、チケット情報などは公式サイトをご確認ください。
【主催・制作・招聘】サンライズプロモーション東京
【お問合せ】サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日12:00-15:00)
【公式ページ】wynton-marsalis-japan.srptokyo.com
【公式SNS】
Twitter https://twitter.com/WM_2023_japan
Instagram https://www.instagram.com/wm_japan_2023/
Facebook https://www.facebook.com/WMinJapan2023



グラミー賞受賞アーティストである、ジャズ・ピアニスト ブラッド・メルドーが2月3日(金)東京オペラシティ コンサートホールを皮切りに、来日ツアーを行う。4年ぶりの来日に先駆けて実施したメールインタビューでは、今回の公演に向けての意気込みを語った。

【オフィシャルインタビュー】

――2019年の来日公演におけるトリオとソロによるショウは日本のファンにはいまだ瑞々しい記憶として残っています。あなたは、あの時のことで何か印象に残っていることはありますか。
A.日本に訪れたときの記憶は、どれも魔法のようです。私の出身地とは全く異なる場所ですが、同時に観客との強い結びつきがあり、ある意味、故郷のように感じています。

――来日時、公演以外のオフの時間で楽しみにしていることはありますか。
A. 東京と大阪に来るたびに、携帯電話のマップも持たずに、どこに行くのか決めずにホテルを出ます。そして、新しい街を発見するのです。私はいつも街のリズムを感じ、香りを感じ、そして人々の生活の営みを見つめ、その中に美しさや不思議さを見いだす「人間観察」をすることが好きです。

――翌年(2020年)、世はCovid-19のパンデミックに入りましたが、ツアーはともかく、あなたは悠々と活動を継続していたように思います。アルバム・リリースは、『Suite: April 2020』、『Jacob's Ladder』、ジョシュア・レッドマンとのカルテット、オルフェウス室内管弦楽団との『Variations On A Melancholy Theme』など活発でした。近く、ソロによるザ・ビートルズ曲集も出ますよね。
A. そうですね、活動を続けることができ、とても感謝しています。

――現在トリオで、そして少し後にはクリスチャン・マクブライドらとのクインテットで米国を回りますよね。今、ツアーはどんな感じで進んでいますか。
A. 素晴らしいです。クリスチャンと演奏するのは、空高く舞い上がる魔法のじゅうたんに乗っているようです。彼は最高です。

――先に触れましたが、あなたはザ・ビートルズ曲集を出します。あなたはライヴでもよくザ・ビートルズの曲を演奏していますが、なぜ今回その『Your Mother Should Know: Brad Mehldau Plays The Beatles』を出そうと思ったのでしょう?
A. 私がアレンジしたコンサートのプログラムから生まれた機会でした。パリで行われた様々なアーティストによるコンサート・シリーズのひとつで、ビートルズの全リストを紹介するものでした。ビートルズの全曲の中から、ストーリーを見出し1時間のレコードの中におさめるという、楽しいチャレンジでした。

――今回の日本公演では東京と大阪でソロ・ピアノによる公演を行います。やはり会場によって流れは変わるんでしょうね。たとえば、『Suite: April 2020』や『Your Mother Should Know: Brad Mehldau Plays The Beatles』、『Your Mother Should Know: Brad Mehldau Plays The Beatles』らの内容とも違ったものになるのでしょうか?
A. はい。ビートルズの曲や、「Suite: April 2020」から何曲か入れる予定です。また、私のオリジナル曲や、自分なりに曲を解釈した演奏など、さまざまな曲を演奏予定です。

――また、東京では2日、東京フィルハーモニー交響楽団と公演を行います。今、事前にどのような青写真を描いていますか。どんな曲を取り上げるのでしょうか?
A. 私が書いたピアノ協奏曲を演奏します。3楽章構成です。また、東京フィルハーモニー交響楽団と一緒に演奏します。オーケストラと一緒に演奏できることをとても楽しみにしています!指揮は、私がよく一緒に仕事をしている素晴らしい指揮者、クラーク・ランデルです。

――これまでもオーケストラとの公演は行っていると思いますが、大掛かりなぶん苦労する部分もあるかと思います。オーケストラと一緒に演奏する醍醐味はどんなところにあるのでしょうか?
A. 大変ですが、多くのミュージシャンの中に入って、大きな音のパレットを体感できるのは素晴らしいことです。

――指揮者として同行するクラーク・ランデルはとても音楽把握力が高く、視野の広い指揮者であると言われています。彼と演奏を共にする期待を語ってください。
A. クラークは驚くほど多才です。最近ではウェイン・ショーターのオペラの初演を指揮し、ジャズのリズムに優れた感覚を持っています。また、クラシック界でも同様に優れている指揮者です。

――オーケストラ用の譜面は誰が書いたものになるのでしょうか?
A.私が書きました。

――日本公演の後は少しブレイクを置いて、スペインをはじめ欧州を回りますね。ツアー/ライヴでこうありたいと、心がけていることはありますか?
A.家にいるときは、なるべく家族と一緒にいるようにしています。音楽と家庭のバランスをとることが大切だと思っています。

――とにかく、疲れを見せることなく、好奇心旺盛に様々なことに挑戦する姿に驚いています。この後の欧州ツアーでは英国人オペラ歌手と公演を共にすることもありますよね。そんな多彩なあなたのことをジャズ・ミュージシャンと呼ぶのは適切なのでしょうか? クラシックからロックまでしなやかに向き合うあなたの表現/活動については別な形容があってもいいのではと思っています。
A. いい質問ですね。私は今でも自身のことをジャズ・ミュージシャンだと思っています。なぜなら、私にとってジャズは他のすべての分野の中で「ホーム」だからです。でも、例えば、イアン・ボストリッジとのプログラムはジャズではないので、あなたがおっしゃるように聴きに来た人を混乱させることがあるかもしれませんね。

――最後に、これまでの質問の答えと重複するかもしれませんが、今度の日本公演についての抱負を語っていただけますか?
A. できるだけ良い演奏をすること、そして観客とつながることです。

(インタビュアー:佐藤英輔)

<ブラッド・メルドー:プロフィール>
今のジャズ・ピアニストのスタイルを規定できる破格の音楽家がブラッド・メルドーだ。右手と左手の斬新な噛み合いが導く清新にして自由なハーモニーやメロディ感覚や揺らぎは、彼以降のピアニストへ多大な影響を及ぼし続けている。1970年、フロリダ州生まれ。NYのザ・ニュー・スクール大学を経て、1995年にワーナー・ブラザースからデビュー。すぐにジャズ界の寵児として認められた彼は、日本でのソロ・ピアノ公演をまとめた2004年作『ライヴ・イン・トーキョー』以降はクラシックからロックまでをアーティスティックに扱うノンサッチに在籍している。そして、自在の指さばきを“魔法の絨毯”とするかのように、黄金のジャズ衝動を介して多様な活動を展開している。

<公演スケジュール>
ブラッド・メルドー ピアノソロ
◆2月3日(金)19:00開演 東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル(東京)
◆2月4日(土)15:00開演 紀尾井ホール (東京) 
ブラッド・メルドー with 東京フィルハーモニー交響楽団
◆2月5日(日)15:00開演  東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル(東京)
◆2月6日(月)19:00開演  東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル(東京)
ブラッド・メルドー ピアノソロ
◆2023年2月7日(火)19:00開演 住友生命いずみホール (大阪)

※プログラムの詳細、チケット情報などは公式サイトをご確認ください。
【来日公演公式サイト】 https://brad-mehldau-japan.srptokyo.com/
【主催・招聘・制作】サンライズプロモーション東京
【お問合せ】サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(12:00-15:00)



ジャニーズ事務所「ふぉ~ゆ~」の越岡裕貴が映画初出演にして初主演を果たした。作品は2020年の舞台作品を映画化した「まくをおろすな!」だ。試写当日は舞台版の製作総指揮で、今回初監督・プロデューサーを務めた清水順二が来名。撮影秘話などを聞かせてくれた。

映画「まくをおろすな!」は、清水順二率いる演劇ユニット「30-DELUX」が2020年に公演したミュージカル時代活劇を原案としている。コロナ禍になって以降、若い世代が次々と夢を諦めて舞台を去っていくことに、清水は歯痒さを募らせていた。しかし彼は自らが新しい世界=映画に挑戦することで、何か夢を示せるのではないかと考えた。主人公のブン太こと紀伊国屋文左衛門に「ふぉ~ゆ~」の越岡裕貴、モン太こと近松門左衛門にはモデル・俳優として活躍する工藤美桜を起用。フレッシュなバディ物に仕立て上げた。

歴史上の人物は他にも、吉良上野介義央、浅野内匠頭長矩、松尾芭蕉、由井正雪、大石内蔵助、大岡越前守忠相、堀部安兵衛らが登場。彼らは「生類憐れみの令」で知られる五代将軍徳川綱吉の御代に騒乱を巻き起こす。越岡の共演には同じくジャニーズの寺西拓人や原 嘉孝、高田 翔、室 龍太、さらには岸谷五朗、竹中直人、緒月遠麻、坂元健児と、巧者ぞろい。監督の清水も浅野内匠頭役で出演している。


清水が「舞台と映画のハイブリッド」と言ったとおり、劇場内で撮影されたシーンとロケ地で撮影されたシーンが自由自在に交錯。激しい殺陣やアクションで緊迫した空気を作ったかと思えば、歌ありダンスありでスクリーンを賑やかに彩り、コメディさながらの掛け合いで客席に笑いを生む。やりたいことを存分に詰め込んだような作品だが、その過程には映画の世界であまり行われない入念な「稽古」があったという。これは舞台経験豊かな俳優が多く参加していたゆえの裏話で、創作の方法からしてハイブリッドだったからこそ、ちょっと見たことのない映画が誕生。カット数1100以上というのも驚かされる。
「まくをおろすな!」はエンタテインメント映画で間違いないが、清水いわく「時代劇だけど現代劇として描きたかった」という想いが根底にある。端的なところでは時代考証にとらわれないセリフからうかがえる一方、背景が現在の日本と重なって見える点にはゾッとさせられる。経済格差、政治不安、疫病蔓延……。誰かが引き金に手をかければ簡単に暴発してしまいそうな社会の物語は、言い表しようのない余韻を残して終わるのだった。
なお、清水は中京大学体育学部卒で、生粋の名古屋っ子であることから「ナゴヤ色」も意識。SKE48の井田玲音名と田辺美月のほか、岡崎市出身でWAHAHA本舗所属の俳優・我善導、岐阜県下呂市出身のお笑い芸人・流れ星☆ちゅうえいなど、ナゴヤ文化圏にゆかりのある面々を積極的にキャスティングして、映画により華やかさを添えつつ地元愛をも込めた。地元・中部地区では1月20日(金)から順次公開される。

ちなみに、新たに立ち上げられた演劇のプロジェクト「30-DELUX NAGOYA」が、2023年3月2日(木)~5日(日)、名古屋市中川文化小劇場にて新作舞台「SHAKES」を公演予定。映画の後は、彼らの生のステージも体験してみてほしい。

◎Interview&Text/小島祐未子


1/20 FRIDAY~109シネマズ名古屋ほかにて上映
映画「まくをおろすな!」
(2023年製作・113分・日本)
監督・プロデューサー:清水順二
脚本:竹内清人
音楽:杉山正明
出演:越岡裕貴、工藤美桜/寺西拓人、原 嘉孝、高田 翔、室 龍太/緒月遠麻、坂元健児、田中 精、椙本 滋、清水順二/竹中直人、岸谷五朗
配給:ショウゲート
公式サイト https://www.makuoro.com/