HOME > MEGLOG【編集日記】 > <舞台挨拶レポート>映画「惡の華」。伊藤健太郎、玉城ティナ登壇!

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映画「惡の華」が9/27(金)から全国公開されます。原作は累計発行部数300万部を記録する押見修造の代表作であるコミック。押見作品はこれまでにも「スイートプールサイド」や「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」など、映画化が続いています。「惡の華」は2013年にTVアニメ化、2016年には舞台化もされています。監督は「片腕マシンガール」や「電人ザボーガー」などカルト&ファンタスティックな作品を作り続ける井口昇。今回は公開に先立って名古屋市のTOHOシネマズ名古屋ベイシティにて行われた舞台挨拶をレポートします。挨拶には主人公の春日高男役の伊藤健太郎と、春日の人生観に決定的な影響を与える仲村佐和役の玉城ティナが登壇しました。


思春期特有の鬱屈とした感情を題材にした「惡の華」。監督の井口昇は原作を数ページを読んだだけで「この作品を映画化するために、映画監督になったのではないか」という直感と衝撃を受け、自ら実写化に向けて奔走したとのこと。片や原作の押見修造は「井口監督に『惡の華』を撮っていただくことは、長年の夢でした」とコメントしており、その相思相愛ぶりが伺えます。構想から7年。井口と押見はお互いにディスカッションを重ね、ストーリー展開からセリフなど脚本の細部に至るまでこだわったそうです。11巻ある原作は<中学生編>と<高校生編>から構成され物語は時系列に進んでいくが、映画では高校生編で始まり中学生編を回想していくという展開。絶対に外せない原作のディテールを再現しながら、映画ならではのダイナミックな描写が功を奏した、刺激的で良質な青春グラフィティに仕上がっています。

―この映画のキャストに起用されたことについて
伊藤:井口監督の作品に出演させて頂くのは2回目です。監督やプロデューサーの方から、この映画が構想から7年ほどかけて練られた作品だとお聞きして、そんな作品に出演させて頂けることが嬉しかったです。プレッシャーというよりは感謝の気持ちが大きかったです。
玉城:私は原作の漫画が大好きだったんです。その中でも圧倒的なキャラクターを持つ仲村の役を私に託して頂いてとても有難かったです。過激なセリフや描写にもチャレンジしていきたいなと思いました。

―監督がこだわった「ブルマを嗅ぐシーン」について、
伊藤:家族が観たらどう思うだろうかと心配です(笑)。ただ、ここは映画「惡の華」を象徴するシーンでもあり、監督には「ブルマの分子まで吸い取るくらい嗅ぎとってくれ」と言われました(笑)。
玉城:雨のせいでこのシーンが撮影初日のファーストカットになったんです。
伊藤:逆に春日というキャラクターを早く掴むきっかけになってよかったです。


―皆さんへのメッセージ
伊藤:僕らが本気で、全身全霊をかけて作った映画です。だから、どんな方々に観て頂き、どんな捉え方をされてどう消化されるのかが楽しみで仕方ないです。この作品は皆さんに観て頂いてからどんどん化けていくような、そんなパワーを持っていると思います。
玉城:原作の漫画もそうですが、中高生時代にこの作品に出会っていたら何か救われる部分があったかもしれないと、そう思わせる作品です。この映画を観て、皆さんの中に何か一つでも残るものがあれば嬉しいです。

ガールズ・スリーピースバンド、リーガル リリーの音楽も印象深い。映画の中で特に印象的な場面で流れる挿入歌「魔女」は押見修造の大ファンであったたかはしほのかが「惡の華」を読んでいた高校生の時に描いた楽曲。主題歌もたかはしほのかがコミックを初めて読んだ時の衝撃を元に書き下ろした新曲だとのことです。脚本は、アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの岡田麿里。キャストは伊藤と玉城のほか、春日が憧れる佐伯奈々子役に、オーディションで井口監督が「佐伯を演じられるのは彼女しかいない」と言わしめた16歳の秋田汐梨。高校時代の春日が交流を深める常盤文役に飯豊まりえなどが名を連ねます。

9/27 FRIDAY〜全国ロードショー
映画『惡の華』
◎原作/押見修造「惡の華」(講談社『別冊少年マガジン』所載)
◎監督/井口昇
◎脚本/岡田麿里
◎製作/『惡の華』製作委員会 ◎配給/ファントム・フィルム
©押見修造/講談社 ©2019映画『惡の華』製作委員会