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2025年03月19日 〈公演直前会見レポート〉飯森範親&日本センチュリー交響楽団 ハイドンマラソンプロジェクト完結
飯森範親マエストロと日本センチュリー交響楽団が10年にわたり取り組んできたハイドンの交響曲全曲演奏と録音プロジェクト「ハイドンマラソン」の最終公演が3月21日(金)に開催されます。
公演を目前に控えた先日、飯森範親マエストロと楽団員から副首席コントラバス奏者の内藤謙一が記者会見に臨みました。

冒頭、飯森マエストロは「間もなくようやく完結できるということで嬉しく思っています。
前楽団長をはじめ、楽団メンバー1人1人の力がなかったら成し得なかったプロジェクトだったと思います。」と感慨深い面持ちで話しました。
内藤氏は、「ソリストで出演した公演の3曲を除いて全て、演奏してきました。他のオーケストラの楽団員でハイドンの交響曲全曲を弾いた人は他にいないのでは?(笑)。全部やることが大きな意味があったと思う。楽譜をみて当時のことや楽器のことを調べたりマエストロと相談したりして、つまらなく見えていた楽譜が面白く見えてきたりして演奏にアイデアが生まれてくる瞬間を何回も経験できたのが楽しかったです。」と、達成感溢れる言葉で語りました。

ハイドンの楽譜はシンプルでそのまま演奏すると単調に陥りがちな部分もあるところを、マエストロ自らのアイデアでフレージングや強弱など細かく楽譜に書き込みしたものを楽団員が演奏する手法をとり、さらにチェンバロを毎回入れることで表現の幅が広がり、飯森&センチュリーのハイドンならではの独自の演奏スタイルを追求してきました。
「このハイドンマラソンは、センチュリーにとっても自分自身にとっても大きなプロジェクトでした。音楽家にとって難しい作曲家だけれども、このような挑戦をさせてくれたセンチュリーに感謝しています、大変なことも多くありましたが、首席指揮者としての11年間、一生忘れることができないものとなりました。」とマエストロの感謝の言葉が印象的な会見となりました。

ハイドンマラソン最終公演は、日本センチュリー合唱団とのモーツァルトを交え、ハイドン交響曲 第104番「ロンドン」で華やかに幕を閉じます。
また、コンサートと合わせて地道に続けてきたライブ録音のCD「ハイドン交響曲集」は現在Vol.28まで発売されており、こちらも完結まであとわずかとなっています。
Text: 前田聡子(日本センチュリー交響楽団)

ハイドンマラソンHM.38 <ファイナル>
2025年3月21日(金)19:00開演(18:00開場)
■会場/ザ・シンフォニーホール
■指揮/飯森 範親
■合唱/日本センチュリー合唱団
■管弦楽/日本センチュリー交響楽団
ハイドン/交響曲 第84番 変ホ長調 Hob. I:84
モーツァルト/アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618
モーツァルト/レクイエム ニ短調 K.626より 「ラクリモザ」
ハイドン/交響曲 第104番 ニ長調 Hob. I:104 「ロンドン」
■料金/A5,000円 B:4,000円 【チケット発売中】
■お問い合わせ/センチュリー・チケットサービス TEL 06-6848-3311(平日10:00-18:00)
